「小説」一覧
竜介の最期
「だりゃあああああああっっ!!」 緑の溢れるフロアの中に、竜介の裂帛の叫びが反響する。 繰り出された竜介の左拳が、音をまとって唸る。...
竜介VS江波3
――新宿・高層ビル30階「起きろよ」 遠くで、声が聞こえている。竜介はうつ伏せに地面に倒れたまま、上から降ってくるその声を聞いていた。 腕を...
壮太VSベア
――新宿・高層ビル20階「ふへへへ、竜介を助けに来たのか! 馬鹿が! 二人揃って血祭りにあげてやる!!」 刺客の男はそう言うと、巨躯に似合わ...
竜介VS江波2
「でりゃあっ」 竜介の呼気がフロアに響いた。 裂帛の気合とともに、青年は地を蹴って飛びかかる。拳を放つ。 江波はそれをステップして...
竜介VS江波1
――新宿・高層ビル30階 「久しぶりだな、竜介」 竜介が30階に辿り着くと、そこには江波が立っていた。待ち構えていたといった風情...
事件
五年前の記憶は、徹底的に壮太の男としてのプライドを苛んでいた。それは見知らぬ姉の恋人への憎悪となって壮太の中に根付いていった。 ――姉を差...
壮太の敗北
壮太が格闘技を習いはじめたのは、五年前の事件がきっかけだった。 五年前、まだ小学生のとき、壮太の姉は謎の男達に浚われた。二人で住んでいたア...
竜介の敗北
暴力団に利用されて借金を背負った彼女を守るため奮闘する青年、竜介。 喧嘩が強く、ちんぴらたちを返り討ちにしていた竜介は、ある日、背後からの...